Welcome to   Wood worker kei   home page

    
 

Top
Information
Exhibition
Challenge
Challenge2
Challenge3
Link

 

 Challenge 2                               << 前へ 次へ >>

構造について 149 2005.6.11記

天板と脚は分離可能  

写真のテーブルのように天板を 二分割した場合は、当然それぞれの天板
に掛かる上下の荷重に対して別々に動くことになります。上の図は天板を
木端側から見たところを表していますが、荷重を掛けたときの長手方向の
動きを少し誇張して表わせば、蟻挿しした反り止め部分を支点(基点)とし
点線のように動くことになります。

当然天板を二分割していますから、天板を一枚板に仕上げてしまった場合
に比べて、一枚々は弱くなりますので点線のような動きは大きくなります。
前項で分割した天板の突合せ部分の隙間の動きを固定するために入れた
契りは、この天板の動き即ち点線の動きを見れば一目瞭然だと思います
が、この時に契りには捩じりの力が掛かることになりますので、矢印部分
の動きの支点となる蟻挿しした反り止め部材の位置に契りを入れておけば、
契りに対して無理な力(捩じり)が掛かりにくくなりますので、ある程度必然の
位置と捉えて良いでしょう。

ただそれでも契りには絶えず捩じる力が掛かり続ける訳ですから、何十年も
の長い耐用年数を考えた時には、使い続けている間に契りが緩んで浮いて
来てしまう可能性が高くなると考えていいのではないかと思います。
一枚板の割れやヒビに対して、補強の契りを入れる場合には気にする必要
はありませんが、こうした契りの扱いに対しては、なるべく契りに対して無理
な力が掛かりにくいように対処しておきたいところです。

天板の点線のような動きが少しでも小さくなるような、一番簡単な対処方
法(改善方法)の例を一つ挙げておきますと、もう想像が付くと思いますが、
丸部分のセンターにダボ(ピン)を一本入れて、分割した天板同士をつな
いでおけば点線の動きはかなり抑えることができます。勿論ダボは角棒で
も構わないのは言うまでもないでしょう。
勿論非常に長いテーブルになりますと、反り止め部材のスパンが広くなり動
きが大きくなりますので、天板自体の板厚やダボの太さや本数を考えなけれ
ばなりませんので、ケースバイケースで考えてみてください。
少し別の話になりますが、非常に長いテーブルでは天板の自重で天板自体
がたわんできますので、蟻挿しする反り止めの部材を三本にして、センター
に束を立てる構造にするなども工夫していく必要が出てくる場合があります。
 

                                                 << 前へ Page top 次へ >>