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構造について 142 2005.5.28記

天板と脚は分離可能  

二本脚の場合も左右の脚を蟻挿しした時に、ストレッチャー(貫)間がピッ
タリ平衡にならなければ楔の利きが悪くなり強度が落ちてしまいますし、見
栄え的にもいただけない物になってしまいます。ただ理想はピッタリですが、
相手 は木ですから楔構造の場合には、僅かな狂いは楔をしっかり利かせ
ることで、ストレッチャーは脚に密着して利きますので僅かの融通は利くこ
とになります。とは言えやはり精度には細心の注意を払って、精度良く作業
を 進めることが一番だなも。

先に天板と脚は分解可能が何かと便利と書きましたが、写真のテーブルは
そうした構造にしたものです。構造としては反り止めの蟻挿しした部材に鬼
目ナットなどを埋め込んでおき、脚をボルトで取り付けます。この方法は脚
をボルト締めしますので、精度的にも融通の利く範囲が大きくなりますので
蟻挿し作業は多少なりとも気楽になります。
また写真のテーブルでは左右の脚とストレッチャーはホゾでしっかり組んで
ありますが、当然これは天板の蟻挿し作業は関係しませんので、二本脚タ
イプでも気にすることなくホゾで組み上げる事ができます。また当然この時
に脚とストレッチャーを楔で組み立てておけば、天板と脚部の分解は勿論、
脚部自体も分解可能になります。
この辺りに関したことについては Challenge の「その他のホゾ、構造につい
て18」にも少し書いて有りますので、合わせて参考にしていただければと思
います。

非常に限定された構造の場合における比較で書いてきましたが、テーブル
の構造自体は千差万別ですから、ケースバイケースで色々工夫してみてく
ださい。
その他ライティングデスクのテーブル構造やバタフライテーブルの構造につ
いても、Challenge の「その他のホゾ、構造について」に少し具体的に書いて
いますので、そちらも参考にしていただければと思いますが、こうしたメカニ
カルな構造も工夫次第で色々なものができますし、なかなか楽しいものです。
それとジョージナカシマシ氏のテーブルは素材を生かした素晴らしいもので
すが、イス同様非常に強烈なインパクトが有り、好みがはっきり分かれる傾
向に有ると思いますが、それはさておきテーブル脚部の構造などは非常に
独特な発想のものが多く、非常に参考になると思います。事実こうしたテーブ
ルの脚部の構造については、日本や世界の木工家と言われる方々には 相
当の影 響 を与えているのではないかと思います。


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