Challenge 2
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構造について 113 2005.3.31記
柱は摺り足の挿し込む方向が荷重の掛かる方向でしたから、前項で書い
たような動きになると思いますし、ホゾが抜けてくることはありませんので、
紫矢印方向のブレ(変動負荷)に対してホゾが緩まないだけのしっかりした
嵌め合いになっていれば良いことになりますが、座面は90度向きが変わり
ますので、座面に掛かるブレ(変動負荷)は接合部分をこじることになりま
すので、座面が抜けてくる要素が入ってくることになります。
当然この接合部分にテーパーを付けた場合には抜けやすくなると思われ
ますので、この部分に関してはテーパーは不向きのような気がしますが、
実際のコノイドチェアのこの部分がどうなっているかは一寸分かりません。
ただ不向き
と言っても組み立ての容易さやその他色々な要素を考え合わ
せると、こう
したところはテーパーは付けたくなる部分ですから、私の場合
は Exhibitionに有りますこのタイプの背座を編んだイスでは、この座の挿し
込み(ホゾ仕様自体は異なりますが)においてもテーパーを付けることが多
いですし、片持ち式のアームを付ける場合もテーパーを付けることが多くな
ります。(私の場合はこうした部分では込み栓、込み栓ホゾなどを併用して
物理的に抜けにくい構造にしています。)ただ加工はテーパーを付けたり込
み栓、込み栓ホゾを併用することでかなり面倒になりますが、ベニマツのよ
うな軟材では致し方のないところです。
軟材では素材自体の強度と接合部分の強度が出ませんので、この構造は
どちらかと言えば堅材向きだと思いますが、軟材では下の図のような欠き込
み三枚接ぎでは強度的に心もとないですから、通しホゾを一枚追加して楔で
しっかり固めておけば実用強度は十分得られます。この辺りのことについて
は Challenge 3のイージーロッカーの製作過程を参照していただければと思
います。
ただ私が試した限りでは、軟材でも部材寸法や込み栓などをうまく使って工
夫いていけば、通しホゾを追加しなくても図の欠き込み三枚接ぎでも実用強
度は十分得られると思いますが、ただ小ぶりなイスではバランスが有ります
ので部材寸法を大きくしにくく、絶対的な機械的強度が弱くなりますから、や
はり不向きかなと思います。
次に背側を見ていきますが、このイスの構造、形状からくる色々な制約は別
にして、あくまで外観としての全体的な雰囲気として、私的には背の仕様は
スピンドルのように縦に目線が走るものが収まり、まとまりが良いと思います
がそれは置いておいて、今度はこのイスの構造、形状から見ていきますと、
座板は片持ち式で青矢印方向が板幅ですから、前に書いていますようにラダ
ーバックタイプでは少し相性が悪くなります。
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