Welcome to   Wood worker kei   home page

    
 

Top
Information
Exhibition
Challenge
Challenge2
Challenge3
Link

 

 Challenge 2                               << 前へ 次へ >>

構造について 107 2005.3.19記

前項の文章は非常に判りにくいものになってしまいましたので、一つ例を
挙げて構造を主として色々な面から見ていくことにしますので、前項と合わ
せて自分なりに考えていただければと思います。
少し形は違いますが、その例としてジョージ・ナカシマ氏のコノイドチェアに
ついて見てみますと、このイスは言わずと知れた氏の代表作の一つで、し
っかりした座板を片持ち式で構成した素晴らしいイスですが、 図は簡単に
側面と正面(後面からと思っていただいても構いません)からを表わしたと
ころですが、2本の摺り足に柱(脚)を立てて、その柱をしっかりした座面で
片持ち構造でつなぎ、座面にはウインザーチェアのように背になるスピンド
ル(本数は省略しています)を挿して、上部は背板(笠木)で柱とスピンドル
を押さえた構造です。

全体の構造としてはある意味無理のある、木のイスとしてはなかなか辛い
部分もあると思いますし、これを軟材で実現しようと思いますとなかなか大
変ですが、木の扱いやホゾ、構造などをよく見ていきますと必然と言います
か、理に適った作りになっていて色々な面で良い勉強になると思います。
しかし良く考え付くものだとつくづく 感心してしまいます。まさに満へぇ〜平
身低頭ひれ伏し状態であります。

見ての通り前項の図と形は違いますが、しっかりした座面を中心に脚(柱)
は2本で構成されたものですが、当然この場合も座板の伸縮が他の部分に
影響してきますので考えておかなければいけませんが、このイスでは片持
ち式の構造を採っていますので、座面の扱いは必然的に矢印方向に板
幅を持ってくることになります。これで座板だけの片持ち式が可能になる訳
ですが、構造上このイスでは前後方向の伸縮はありませんし、貫はありませ
んのでなんら問題になるところはありません。

何と言ってもこの椅子の特徴、面白さは座板が片持ち式であることだと思い
ますが、必然的に脚(柱)の本数が少なくなり構造としてはシンプルな印象を
受けるのではないかと思います。
形状としては片持ち式はシンプルになりますが、当然その分強度に対して考
えなければいけなくなりますが、この片持ち式を実現するには丸部分の接
合方法と、片持ちに耐えうる座板自体の機械的強度が必要になりますので、
必然的に片持ち部分の矢印寸法はある程度の板厚が必要になります。
当然ホゾ部分の強度としてもある程度の寸法(上下左右方向)が必要になり
ます。


                                           << 前へ Page top 次へ >>