Challenge 2
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構造について 105 2005.3.15記
座板の縦横の扱いについては、右の写真のようなウインザーチェアタイプ
のイスでも同様に考えていけば良いと思いますが、背のスピンドルを木端
なり木口間際に挿すことになりますし、脚なども仕様により座面に挿す位
置がそれぞれの間際にくる場合は、ホゾの強度、楔の効きや接合部に掛
かる力の向きや強度なども加味して考えていきます。また掘り込み形状に
よりある程度の相性も有るでしょう。
今まで左の写真のように框でフレームを組んで座板を乗せることで書いて
きましたが、座面の堀込みが深くて板厚が厚くなる場合はウインザーチェ
アのようにしっかりした座板になりますので、ウインザーチェアのように座
板を要にして、基本的な形としては左の写真の框組みのようになりますが、
四本の脚をホゾ組みしてしまう構造のイスも、無垢の木で構成されたイス
では良く見かけるのではないかと思い
ます。
図はそうしたイスを横
、前から見たところの一例を簡単に表わしています
が、座板を要として白丸部分で脚と強固に接合することでイスを構成する
分けですが、これは箱物で言えば框組みと板組みの違いと捉えて良いと
思います。
これが妥当な捉え方かどうかは分かりませんが、今まで書いてきた框組み
でフレームを構成して座板を乗せるタイプは、フレームは殆ど動かないと考
えて良いですから、先に書いたように座板を取り付ける場合は、脚と座板の
伸縮の逃げを考えておく必要が有りましたが、この板組みに相当する座板
を要に直接脚を接合する場合は、当然座面(フレーム)自体が伸縮する訳
ですから、また別の厄介さがでてきます。
これは木の性質から当たり前のことですから書くまでもないと思いますが、
またくどく書いてしまいますと、この板組みに相当する構造ではフレーム自
体が伸縮するわけですから、座板と四本脚だけならなにも問題はありませ
んが、それだけではイスのなりませんので、他の部材を接合する場合は構
造も含めて座板の伸縮をよく考えていく必要が有ります。
図では貫を省略していますが、例えば座板の板幅を青矢印方向に持ってき
ますと、当然青矢印方向に座板は大きく伸縮しますが、この時に緑矢印の
部分に前後の脚をつなぐ貫を胴付きの平ホゾで組む事を考えてみてくださ
い。
当然座板が伸縮した場合には貫の胴付き部分にとっては厄介なことになっ
て
しまいます。
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