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Challenge 2
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構造について 94 2005.2.21記
とにかく幅広のイスになりますと、編んだイスは背座の編み面強度を上げ
にくいですから、使っている間の経年変化やどんな使い方をするものに向
いているかなど、構造、形状を含めて適材適所を良く考えてください。
どんな編み方にせよ軟材では貫無しで編めるのは、二人掛けベンチ程度
までになるのではないかと思いますので、それ以上の幅のイスになるよう
でしたら、貫を入れることを前提に構造なり形状仕様を考えていくのが自
然でしょう。またロープ巻きは面が透けてしまいますので、見た目の貫の
収まりを良く考えてまとめる難し
さがあります。
ただロープ巻きの背座は横編みがなく巻いたそれぞれのロープが独立し
ていますので、座る人の影響が殆ど隣の人に伝わらない、編み面には無
い利点が有りますので、フレーム強度さえうまく考えていけば、三人掛けで
も四人掛けでも結構面白い長イスができると思います。
これについてもただ、とまた一言付いてしまいますが、ロープの巻き方自体
については Challenge に譲るとしてここでは詳しく書きませんが、下の写真
のような背座の仕様では、背座別々のロープで巻く方法と、背座を連続して
一本のロープで巻いていく方法がそれぞれ色々考えられますが、これにつ
いてもその巻き方によってフレームの必要条件が色々変わってきますので、
その辺りも Challenge を参考にしていただければと思います。
写真のイスは背座を別々のロープで巻いているものですが、編む仕様の場
合はロープを有る程度の長さに切り取って継ぎ足しながら編んでいきますが、
ロープ巻きの場合には締め直しや見栄えのことなどが有りますから、どちら
も途中で継ぎ足しせずに一本のロープで巻い
ていきますので、当然ロープの
歩留まりも悪くなる傾向にありますし、ロープ
自体も太いものを使いますので、
大きなものになりますと量も重量もかなり
になります。ただぐるぐる巻くだけ
でも大変な作業になりますので、背座
だけは分けるなりの工夫が必要になり
ます。
ちなみに下の写真のベンチでは、8ミリの綿ロープを背座合計でおおよそ260
メートルほど使います。
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