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Challenge 2
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構造について 64 2004.1.29記
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写真のような編み方で座枠を丸棒で構成するには
、ベニマツのような軟
材ではなかなか辛いものがあると前に書きましたが、図を交えて少し細か
いことを見ていきますと、何度も書いていますようにこの編み方はその性
質上、座枠の板厚(上下方向)をなるべく薄くしておきたいことが有ります
ので、図は丸棒の場合の座枠断面としますと、座枠厚さに当たる丸棒の
直径、即ち緑矢印寸法はイスが大きくなればなるほど、ある程度は寸法
を大きくすることは出来るのですが、イスの大きさに関わらずこの寸法は
これも大雑把な目安ですが、最大30〜35ミリ程度までに収めておきたいと
ころです。欲を言えば25ミリ程度までに収めておきたいところです。
話がまた横道にそれますが、座枠の緑矢印寸法をなるべく薄くしておきた
い理由を少し詳しく見ていきますと、これも前に書いていますように、この
編み方は座枠の仕様が大きく分けて二種類になり、写真のように前後左
右の座枠に段差を付けてずらす場合と、四辺の座枠を同じ位置にして組
む場合があります。
図は丸棒の座枠を同じ位置で組んだ場合の、対向する座枠の断面を表し
ていますが、ペーパーコー ドの詳しい編み方は Challenge と Challenge 3
を参照していただくとして、 説明の都合上単純化して前後の座枠のセンタ
ー部分で考えますと、その 場合ペーパーコードは図のよう に8に字に座枠
に渡すことになりますの で、 その渡したペーパーコードがク ロスした部分
が
作る黄矢印の角度は、
座枠
の緑矢印寸法が大きくなれば なるほど大
きく
なります。
また前後左右それぞれの向かい合う座枠間のスパン、図でいけば青矢印
寸法ですが、これが小さくなればなるほど、これもペーパーコードがクロスし
た部分が作る黄矢印の角度は大きくなります。要するに黄矢印の角度が大
きくなるほど編み上がりは座面の堀込み(落ち込み)が大きくなることになり
ますが、編み座は使うことでペーパーコードが緩んでかなり垂れてきますの
で、更に堀
込みが大きくなってしまい、かえって座り心地が悪くなってしまい
ます。
そうした事から予めペーパーコードの緩みを見越して、黄矢印の角度があ
まり大きくならないようにしておくことになり、必然的に緑矢印寸法をある程
度までに押さえておくことになります。またイスが大きくなればなるほど青矢
印寸法は大きくなりますので黄矢印の角度は小さくなりますから、上で書き
ましたように、緑矢印寸法はイスが大きくなればなるほど、ある程度は寸法
を大きくすることは出来る意味が分かると思います。
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