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<< 前へ 次へ >> 構造について 53 2004.11.7記 
 
    前項で書きましたように座が板ですと    、座板を取り付けることでフレーム 補強になりますので、座枠などは上の図のように三角の要素の入ったも
 のは製作的に面倒になりますので、なるべく角度が付かないように単純
 化簡素化してなるべく直角構成のフレーム仕様を考えていくのも一方です。
 
 一つの例として上の右図は側座枠に角度が付かないように組むために、
 前後の座枠に直接側座枠を接合してしまうものですが、これは非常に良く
 用いられる方法ですから、こうした構造のイスを見かけることも多いと思い
 ます。また背側をもっと大きく絞ったイスでは、点線のように後脚に直接側
 座枠を挿してそのまま伸ばして前座枠に接合することもでき、こうした構造
 ではかなり自由に前後の脚幅を変えても直角構造で対処できます。
 
        
      これは貫においても同様で、二段目の図のように後脚が後傾して貫に角 度が付いてしまった場合でも、前後の脚を直接貫で接合する場合は前後
 のホゾに角度(左右)が付いて、後足は更に胴付きに角度(上下)が付い
 てしまいますが、上の右図のような構造にしてしまえば直角構造で組み上
 げることが出来ます。ただこの場合は座枠でも同様ですが、前後方向への
 機械的強度としては、多少なりとも落ちることは言うまでもないことでしょう。
 
座枠については普通に考えれば直に座板が乗りますので、どんな構造でもわりと目立ちにくいものですが、貫は結構目立ちますし貫の構造がイスの
 雰囲気に対して影響が大きいですから、貫自体は補強が目的ですが、どの
 辺りに入れれば強度が上がるかと、見た目のバランス、デザイン的なもの
 からくる位置関係、また同じ貫構造でも当然部材寸法で印象が変わります
 ので、そうしたことによる機械的強度と見た目のバランス、印象など、デザ
 インを含めて自分なりに色々と構造、バランスを工夫してみてください。
 
 貫自体はイス全体の強度が確保されていれば、なくても構わないものです
 から、単純に考えれば座枠の板幅を広いものにして、貫の補強効果を併
 せ持った仕様にするなどして、全ての貫を省いたり前後だけや左右だけを
 省いたり、デザイン的な事も考え合わせながら、極力省く方向で考えていく
 のも一方です。
 
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