Challenge 2
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構造について 37 2004.10.6記
背自体の仕様は別の観点から極大雑把に見て、上の写真のように背板
を梯子のように横に渡す、ラダーバ ックタイプと言われているものや、二
段目の写真のようにスピンドルや角棒、板を縦に渡すものと、下の写真の
ようにロープやテープを編んだりして面を出すものがありますが、当然ダ
イニングチェアなどのそれ程背を倒さないイスでは、どんな仕様でもそれ
程不都合が出ることは無いと思いますが、安楽性の高い背を大きく倒した
イスではある程度面積とクッション性がなければ長時間座るにはなかなか
辛いものがあるでしょうし、前項で書きましたように、面自体をなるべく体
にフィットした三次元曲面に近づけておきたくなります。
要するに背当たり部材を横に組むか縦に組むか、ある程度の面で受ける
かですから、背の高さを考え合わせればスピンドルなどの縦タイプと、ある
程度の面で受けるタイプは構造的なことと見た目のバランスを考えると、一
概には言えないところもありますが、背は高目なものになってしまう傾向に
あるでしょうし、ランバーサポートだけの背を考えますと、必然的に横タイプ
になってしまいます。構造を考えると縦タイプは横に走らせる部材が必要
になりますので、どちらかと言えば部品点数が増えて構造が複雑になり、
組み立ての手間もかかる傾向にあるでしょう。
横タイプはランバーサポートだけの背から、ラダーバ ックといわれるように
必要に応じて背板の数を増減すれば良いだけですから、どちらかと言えば
適応範囲が広いですし、背当たりとしても色々な要素を考え合わせると、縦
タイプに比べて容易に快適な背辺りを得やすく分があるように感じます。
ただ背板の湾曲が有りますので、材料の入手歩留まりや木取りを考えると
少し不利かなと思いますが、逆に縦タイプではどちらかと言えば、直線的に
扱える部材が多い傾向に有りますので、そうした観点から見れば扱いやす
いところもあるでしょう。
何度も書いていますように実用性を重要視していけば、座り心地もさること
ながら取り回しやスペースを考えれば、イスはなるべく軽くて、大きさも必要
最小限の物の方が良い訳です。これは非常に大切な要素ですから、こうし
たことも加味して総合的に考えていくことになります。
ただイスのこうした背部分の仕様も、見た目の要素(デザイン)が大きいで
すし非常に大切ですが、好みは人それぞれで随分変わりますから、結構悩
みますし楽しめる部分でもあります。
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