Challenge 2
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構造について 31 2004.9.24記
ここで一つホゾについてで書かなかったホゾについて一つ書いておきます
が、正式名称は良く知りませんが持ち出し接ぎと言ったりしているようです。
箱物ではあまり出番はないのではないかと思いますが、脚物では結構活
用することができる部分も有りますし、特にイスではその傾向が大きいで
しょう。
これは特別なホゾということはなくホゾ接合部分の処理の仕方になりますが、
簡単に表わせば二段目の図のようになります。黄矢印がホゾで赤矢印が
ホゾ接合ライン
(胴付き)なり、緑矢
印部分は
ホゾ穴部材側を落としてしま
いますと、ホゾ接合部分を持ち出し
た形になり
ます。青矢印のコーナー部
分の形状はホゾ部材とホゾ穴部材
を図のように、滑らかな連続した形(平
面的に扱う場合と立体的に扱う場
合があります)に仕上げることが多いと思
いますが、別に決まりはありませ
んのでピン角でも構いません。こうしたとこ
ろは全体のバランスや自分の加
工方法や技術により決めていきます。接合
部分を綺麗に仕上げるには当
然接合後に仕上げることになりますので、緑
矢印部分は接合前に有る程度
落としておいても接合後に落としても構いま
せんので、自分なりにうまく行く
方法で進め
ます。
加工の手間を考えますと、接合部分を代違い(目違いを出しておく)にして
おけば、それぞれの部材を個別に加工しておいてただ組むだけですから随
分楽になりますが、こうした持ち出し接ぎの見てくれを考えますと、やはり面
一で仕上げておきたいところでしょう。
ただ面一に仕上げておいても、接合部分の両部材の木の伸縮は違います
ので、何れ僅かの目違いが出てきてしまう可能性が有りますので、水丸部
分の接合ラインを下の拡大図のように面取りして、目違いが目立たないよう
にして
おく方法もありますが、これは前に別のところで書いていることですが、
こうしたところにも応用できますし、こうしたものも見かけることがあると思い
ます。
一つ例を挙げますと、上図のようなイ
スで白丸部分のアームと後脚の接合
において持ち出しで組むことを考えますと
、一番楽な接合状態は右図のよ
うに前脚と平衡であることになりますので、桃ラインの平行ラインまで持ち出
せば接合自体は普通の平ホゾで接合することができます。ただこれもあくま
で一つの例ですから、こうした場合のためにだけでなく色々な状況に応用で
きますので、工夫してみてください。
接合自体はホゾ(角、丸)でもダボでもビスケットでも、胴付き部分さえ設けて
おけば連続した加工が出来ますので、何でも構わないことになります。但し
接合部分の機械的強度としては一概には決め付けられませんが落ちる傾向
に有りますので、私が扱っているベニマツのような軟材では、あまり多用しな
い方がよいのではないかと思います。毎度の事になってしまいますが、適材
適所ケースバイケースです。
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