Challenge 2
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加工(製作)について 7 2004.6.2記
また話が少し前後しますが、道具について少し書いていきます。基本的な
加工以外の道具に関しては上の写真に有るものと、ケヒキ、白書き、メジ
ャー、木材用チョーク程度があれば十分だと思います。
こうした小物道具は加工の基準になるものですから非常に大切です。価
格的にもそれ程高価なものではないと思いますので、極力信頼の置ける
質の高い物を使うようにしたいところです。家具では特に直角が非常に大
切ですから、スコヤは特に信頼の置ける良い物を見つけてください。また
スコヤは落としたりしやすいですから、狂いの一番の原因になりやすいの
で、丁重に扱います。
作るもや人によることは当然ですが、家具では差し金や隅壺などの出番
はあ
まりないですし、なくても不便は感じないのではないかと思います。
写真の個々の道具については Challengeに書いていますのでそちらを参
照してください。
確かに鉋の扱いはなかなか難しいものですから、鉋の扱いで躓いてしまう
事も多々あるかと思いますが、私もその中の一人です。鉋がうまく扱えなけ
れば家具を作れないとか、家具を作ってはいけないとかはないですし、自
分で想像、発想、発案したものを、実際の形に作り出すこと程楽しい事は
ありません。道具を自由自在に扱うことができることは素晴らしいことです
し、そうした状態に少しでも近付けば実際の形に作り出すことも容易になり
ますが、技術があればうまく作ることは出来ますので必要条件ではありま
すが、独自の画期的なものを新たに作り出すことが出来るかは全く別問
題です。
また家具を作る全ての人が究極の業を身に付けた、プロの家具職人にな
るわけで
はないですしそれはできません。
何方でも練習すれば100メートルを10秒以下で走れるか、と言ったらそれ
は無理があるように、人それぞれ資質が有りますのでおのずと限界があり
ます。何もこれは能力差とか優劣、良悪ではなく個性ですから他との比較
はばかげた
ことですし、自己嫌悪に陥ることも
自惚れることも無意味です。
技術の習得は大切ですし必要ですが、そこばかりに目が向いてしまうと、
なかなか作ること自体を楽しめないのではないかと思ってしまいますし、楽
しんで作らなければ、作り上げたものに楽しさが表れてきません。もっともっ
と趣味のスポーツや音楽鑑賞を楽しむように、気楽に作ること自体を楽し
めば良いのではないでしょうか。
あくまで作ることが目的であるならばですが、道具はその手段に利用する
ものですから、人それぞれ自分の置かれた立場で可能な限り工夫していけ
ば良い分け
ですから、本当に気楽に考えて仕上げ鉋がうまくかからなけれ
ば、ペーパー
やサンダーを使えば良いですし、ホゾがうまくできなければ今
はビスケット
で相当のことが出来ます。そうして楽しんでいる間に自分に必
要な技術は
嫌でも自
然に身に付いてしまいます。チョッピリの向上心と言
いますか、情熱の持続は必
要ですが・・・
勿論人それぞれ十人十色ですから、色々な受け取り方考え方楽しみ方が
あるのは
当然ですから、自分なりに魅力を感じる楽しいことに没頭できれ
ばそれで良し
ですね。
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