Challenge 2
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加工(製作)について 5 2004.5.29記
ちょっとした傷やへこみは水分を与えてやれば直に元に戻りますので、写
真のようにスプレーで湿らしてやるか、濡れ雑巾などでその部分を拭いて
やるか、仕上げ面全体を拭いてしまい、仕上げ鉋をかけます。ただこの時
に与えた水分が乾いてから仕上げ鉋をかけませんと、仕上げ鉋をかけた
後に傷やへこみ部分が膨れてくる可能性が有りますので、注意が必要です。
勿論仕上げ鉋でなく仕上げペーパーがけでも同じことです。
またペーパーをかけた部分に水分を与えてしまいますと、ペーパーがけは
細かい押し傷を付けているようなものですから、その部分だけ膨れて木の
表情が変わってしまいますので、再度ペーパーをかけてその部分の面修
正をします。
鋭利な物を当てた傷などは仕上げ削りで取ってしまうか、取りきれなけれ
ば木工ボンドと木の微粉を混ぜたもので埋めて乾いたら削るか、なるべく
目立たないような木目の木を探して、埋め木をしてしまうことになります。
またある程度大きい傷や深い傷などでは直には元に戻りませんので、ティ
ッシュペーパーを丸めてたっぷり水を吸わしてビショビショビッタンコにして、
傷部分において半日なり一晩そのまま置いておけばかなり修復できるでし
ょう。
よほどの事がない限りはこれで修正できると思いますが、それでも不都合
がでるようでしたら、その部材だけは潔く作り直すしかないでしょう。
目立つような傷がなくても、仕上げ面を水拭きして仕上げ削りすることも有
ります。鉋掛け自体はある程度湿気があると、刃のかかりがよくなりますの
で削りやすくなりますが、この辺りは扱う木や色々な条件で随分変わってく
ると思いますが、水拭きしなければいけないものではありませんので、自分
なりに対処します。
これは組み立て後のことになってしまいますが、木口はなかなか削りにくい
ものですが、通しホゾでは楔を打った部分の木口処理で一般的には面一
に仕上げますので、その場合には木口にスプレーで水を吹きかけて、水分
を与えて木を柔らかくしてから削りますと削りやすくなります。ただ気を付け
ませんと、木口は水分の吸収が非常に良いのでしっかり深く吸い込んでし
まい、仕上げた後にも水分が多く残っていますと乾燥後に面が荒れますの
で、くれぐれも付けすぎには注意してください。
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