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イス雑感 5 2003.1.21記

 
ウインザーチェア L  

ウインザーチェアは脚部の構造、外観上から背部も私的にはスピンドルタ
イプがバランスよく感じます。ただ背当たり的にはラダーバックタイプは水
平方向には面の連続で当たりますのでわりと滑らかに感じますが、スピン
ドルタイプは水平方向にはピンポイント的に背に当たることになりますので、
どちらかと言えばですが、背を大きく倒して体を預けるタイプには向いてい
ないように感じますし、背の機械的強度としても幾分弱い傾向にあると思い
ます。
また木の座面はとにかくお尻が良く滑りますので背を倒していきますと、ま
すますお尻が前に滑りやすい傾向が出てきますので、椅子としては座の対
地角度をあまり大きく取らず、背も立ち気味のダイニングチェア的な感じの
椅子が向いているようにも感じます。
二段目の写真の椅子は丸棒を総べて手鉋で削りだしていますので、結構
手間がかかっていますが、ベニマツのような非常に柔らかい素材はどうも
木工旋盤には向いていないように感じます。個人的にノミや鉋の削り跡を
残した加工が好きですから少し手間をかけていますが、これもなかなか良
いものです。
またこの椅子は強度確保のために丸ホゾは全て二段穴で胴付を設けて有
りますが、この辺りのことについては Challenge の「ホゾについて 4」に少し
書いて有ります。
どちらにしましても手鉋の削りだしでは非常に手間がかかってしまいますし、
単純な中太のスピンドル程度しか加工出来ませんが、木工旋盤を扱われる
方は加工も楽ですし、色々装飾的な加工も楽に出来ますし変化を付けて楽
しめますので、作りやすい椅子ではないかと思います。

ただウインザーチェアの脚部は四方転び的となりますので、少し設計がとっ
つきにくいところもあると思いますが、今は三角関数の付いた電卓があれ
ば直に算出できますし、分かりにくければ原寸図を書いて実寸を拾えば十
分ですし、実際に加工しながら採寸して寸法を決めていく方法でも構いませ
ん。
四方転びは貫がなければ角度を付けた脚を差し込むだけですから、さほど
悩むことも無いと思いますが、貫が入りその貫同士をまた貫でつなぐことに
成りますと少しややこしくなりますが、そんなところを難しく感じてしまうので
はないかと思います。設計に決まりはありませんので、寸法と位置関係さえ
理解してい れば自分に分かりやすい方法で設計できますし、応用も利きます。
次項で右図を使い簡単に説明を書いてみます。


                                                                      

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