Welcome to   Wood worker kei   home page

    
 

Top
Information
Exhibition
Challenge
Challenge2
Challenge3
Link

top

 Challenge                                             << 前へ  次へ >>

ホゾについて 9 2001.11.12記

 少し書き忘れた事や、ホゾについて もう少し書いていきます。
ホゾ穴のスミ付けはシャープペンシルとケビキを使いますが、樹種にもよ
りますが、ベ ニマツではどうしても図の線部分でササクレなどが起きて
てしまう事が 有りますので、通しホゾの外に出る側はそれを防ぐ意味と、
少しでも綺麗に仕上げるために、二度手間になりますが、白書きで角ノミ
の案内すじを付けておきたい所です。
また ホゾ穴は角ノミ盤などで開けましても長めの通しホゾになりますと、色
々な 要素で多少ずれたり、図の線面はササクレ立ったりしますので特
に復数枚ホゾなどで はホゾの入りが悪くなりますので、少しでも入りやすく
するために面倒でもノミで軽くさらう作業をしておけば、後の作業がスムー
ズに進みます。

これは直接ホゾに付いてではないのですが、編座イスの座枠(四辺)の断
面は図の(緑矢印は内、矢印は外)様に、 四角とも面取りします。これは当
然 ロープに対する負担と巻き易くするためですが、綿ロープやテープは太
さ などにもよりますが1〜4ミリ程度の糸面で問題ありません。図はボウズ
面 で書いてありますが、ベニマツは柔らかいので綿ロープやテープでテンシ
ョンをかけて巻けば潰れて上手く馴染んでくれます。この時内側の面取り
はロープの場合、小さめにしてやると見栄え良くなります。これは実際に編
んでみると良く分かります。

ペーパーコードの場合は非常に堅いので、図の様にボウズ面にしてやらな
いと上手く馴染んでくれず巻きにくく、見栄えも悪くなります。特に外側の面
取りは最低でも5R出来れば10Rは欲しい所です。この時内側の面取りは巻
き方にもよりますが、ペーパーコードの場合は外側と同じでもかまいません
が別の要素が絡んできます。
それは編座イスの座枠にRが付いてくると、前に書きました様にホゾ部分に
大きな捻りのモーメントがかかりますので、図の矢印の寸法を少しでも大
きく取りたい所ですが、丸部分の絡みが有りますし、点線の様にホゾを
短くすればホゾ間を広くする事が出来ますが、機械的強度が落ちてしまいま
すので、実際にベニマツで編座イスを作る時には、他にも絡みが有るので
すが、設計に際してはこの辺りの事を上手く折り合いをつけませんと、強度
と見栄えの両立はなかなか難しいものです。

幅広の板をホゾ 接ぎする場合について少し書いて行きます。
止めホゾの場合はかなりの寸法まで問題なく接ぐことが出来ます。250ミリ
程度まで試してみて何とか使えますが、200ミリぐらいまでにしておくのが無
難かなと思います。
図の様に木口に面合わせする幕板のような使い方の場合には、丸部分
の目違いの変化が大きくなりますので、上に他の部材が乗る場合など問題
になりますので、右側の図の点線の様にホゾを段付きにするな どの工夫
が必要になります。
また矢印部分の寸法は木口に近いので、あまり小さいとホゾを割ってしまい
ますので自分なりの寸法を見つけてください。これは通しホゾでも同じことが
言えます。

通しホゾの場合はホゾ全てを通すことは縦框が弱くなりますし、せっかくの通
しホゾがホゾの収縮で弱くなりますので、図の様に二段ホゾか狭くした一枚
ホゾになります。
二段ホゾの場合は状況に応じて点線の様に小根を付ければ強度が上が
ります。また状況に応じて二段ホゾは変心させても良いですが、最下図の様
に二段ホゾを両端近くにすると、当然板の収縮で線の様に縦割れが起き
る可能性が有ります。
これは昔の和家具で小さな一枚板の扉に最下図右の様な端嵌めを組んだ
物に、同じ理屈の縦割れした物を見かける事が有りますが、理に適った作り
では有りませんし、どうしてなのか良く分かりません。
板巾に対してどの程度まで広げて良いかは、色々試して自分なりの関係を
見つけてください。


                                << 前へ Page top 次へ >>