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ホゾについて 5 2001.11.4記

 角材に丸ホゾを付ける場合も有ります。写真はイスのアーム部ですが、
前足を伸ばしたアームの受け部分は丸ホゾにして有ります。これは本体
を全て組み立て、最後にアームを取り付ける構造にした物で、まず丸ホ
ゾにアームを差し込み、次に図の矢印の様に横に回しながら後ろ足の
切り欠きにアームを押し込んで接合し、さらに木ねじで締め最後に丸ホゾ
にクサビを打ちます。

次はバタフライテーブルなどの天板を受ける可動の脚などは、 右側左図
の様に上下二本の貫で組んだ物を良く見かけますが、なるべく邪魔にな
らずシンプルにするために右側右図の様に中一本の貫でもつように、な
るべく強固に組んだ物でそのホゾとホゾ穴は下の図の様になります。

 

 


 

 

この 接ぎは本などで「欠き込み三枚接ぎ」と言われている物に、ベニマツは
強度に劣りますのでい部分に通しホゾを加える事で、接合強度と機械的
強度の 向上を図った物で、Exhibitionに有るテーブルなどには各所にかなり
使って有りますが、狙いどうりの強度が得 られています。堅木などでは通し
ホゾの無い「欠き込み三枚接ぎ」で十分強度が得られると思いますが、軟材
では通しホゾを加える事で格段に強度が上がりますので、なかなか使い道
のある接ぎだと思いますし、色々なバリエーションを考える事が出来ると思い
ます。
名前を付けれ ば「欠き込みホゾ付き三枚接ぎ」と言うところでしょうか。
上の図の様に、欠き込み部分を通しにしてある物は一番強度が得られます
ので、大きなラウンドバタフライテーブルなどでは強度最優先でこの方法に
していますが、卓袱台などでは高さも低いので少し見栄えを考えて、右図の
様に欠き込み部分を途中で止めて、ホゾ先の両内側にに切り欠きを入れて
組んであります。好みにもよりますが、こうすることで強度は少し落ちますが、
見栄えは良くなると思います。これも一つのバリエーションです。

もう一つ「欠き込みホゾ付き三枚 接ぎの」のバリエーションとして、これに角度
を付ける事でテーブルなどでは、また違った雰囲気にしたり強度を上げる事
も出来ますし、イスなどにも活用できます。特にイスなどは軟材はどちらかと
言えば不向きと言われていますし、まして片持ち式などのスタイルになればか
なり厳しい事になりますが、このホゾで組んでやれば何とかですが実用上問
題ない程度の強度を得ることが出来ます。
Exhibitionに有りますイージーロッカーなどは、 ロッカーと支柱、支柱と側座、
支 柱とアームは全てこの接ぎ方で組んで有ります。この場合板巾で強度を稼
ぎますから、部材はわりと幅広にしますので部材の膨張、収縮を考えながら
はめ合いを調整していきますので、なかなか微妙な接ぎではあります。
またイスは捻りの力がかかりますので、両外側がはがれて来る可能性が有り
ますので、図の矢印の所に通しの込栓を入れ両外側からクサビを打ちます。
イージーロッカーの写真でも少し見にくいですがわかると思います。これはアー
ム部分も同様です。
差し込む角度については、経験からこの接ぎでは傾きが大きくなると、図の
丸の鋭角部分が問題になってきますので、25度弱が限界で、20度までと考え
ておいたほうが良いと思います。

少し例をあげてきましたが、これは私の置かれた状況の中での私のやり方で
すから、これを叩き台として、こういう方法も有るということで参考にしていただ
ければと思います。

「ホゾについて 6」でもう少し細かい事について書いて行きます。
 

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