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椅子について 22 2006.8.17追記

 
 

編み方の方法に関わらずペーパーコードの欠点は、使い込むことで面が緩
くなってしまうとか、木の座に比べて寿命が短いとか、編み目が乱れて見た
目が悪くなるなど色々な見方や言い方があると思いますが、椅子を機能面
から見た場合に、要約して最大の欠点を一言で言ってしまえばSHが大きく
変 化してしまうことでしょう。

普通、一度に数センチも椅子の足を切り落としてしまえば、座り心地が随分
変わってしまったなと直ぐに感じることは想像がつくと思いますが、当然ペー
パーコードを編んだイスでは使い込んでいく間に、日々ほんの僅かずつSHが
低くなっていくことになりますから、いつの間にか何となく当たりが変わってき
たとか感触が変わってきたとかで、段々座り心地が変わってきていることに
気づくことになるでしょう。

勿論足を切り落とした場合と、ペーパーコードが緩んで座面だけが低くなり
巻き枠の位置は変わらない場合では、感じ方に差は有ることは言うまでもな
いでしょう。またその時に座面は座ることで面が緩んでお尻の形に沿って御
椀状になりますから、使い始めのように堅い状態では、たとえ座ることで座面
がある程度たわんでも座る位置を前後左右に思い通りのところに据え置くこ
が容易出来ますが、面が大きく緩んできた場合にはそうしたことがしにくくなり、
ある程度座面に対してお尻の位置を強制されてしまいやすいと見ることも出
来ます。当然これを逆に見れば、お尻がスッポリ座面にはまり込み、快適に
なっ たと感じることもあるでしょう。

こうしたことは座面単独で見た場合には当たり前、自然のことで、どうという
ことはありませんが、背側やアームのことも考え合わせていきますと、こうし
たことを少 し考えていかなければならなくなります。
例えば写真のようなラウンドバックフルアームの椅子においては、背側は横
棒でランバーサポート辺りだけを支える仕様になりますから、座面のSHが大
きく変わってしまいますと背側の当たりが随分変わってしまうことになりますし、
当然アームの高さも変わってしまうことになり、肘や腕の置き心地が変わって
くることになります。
当然 こうした笠木仕様の椅子では、上半身を広い面積で支えるものとは違い
ますので、一般的に事務やダイニングなどで使う、あまり座面の角度は付け
ずに上半身の立った姿勢で座ることになると思いますが、こうしたタイプの椅
子ではわりと腰を引いて座ることで、快適な座り心地が得られるように作られ
ているものが多いのではないかと思います。


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