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 Challenge 2                               
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ホゾについて 73 2003.10.2記 
          緑矢印方向にホゾ利かせることによる影響としては、通しホゾに楔を打ち 
込んでホゾを利かせてみると良く分かりますが、右図は通しホゾに楔を三 
本打ち込んだところを表しています。Challenge 2の「ホゾについて 33」に 
書いていますように、楔を打ち込んで緑矢印方向へホゾを利かせますと、 
ホゾが縦方向に潰されて橙矢印方向に膨らんできます。 
通しホゾでは水矢印部分が空いてしまうと、あまり見栄えのいいものでは 
ありませんが、多少橙矢印方向に緩めのホゾでも楔を打ち込むことで、ピ 
ッタリ密着してくれます。 
 
また非常にホゾを利かせるために、この写真のように楔を多く打ち込みま 
すと、赤点線のようにホゾが捻れてしまうことも起きてきますが、このよう 
にホゾを利かせることで青矢印方向に力がかかる要素ができてきますの 
で、通しホゾでは様子を見ながら楔を加減することができますが、止めホ 
ゾではそうもいきませんので、しっかりホゾを利かして組む場合には、ホゾ 
の橙矢印寸法をあまりきつめ(ピッタリ)に仕上げますと縦割れの大きな要 
因になりますので、なるべくきつめに越したことないのですが、あらかじめ 
それを見越して橙矢印のホゾ幅をホゾの利かせ具合に対して加減してお 
く必要があります。 
 
またホゾ穴とホゾ穴部材の相関関係として、ホゾ穴(縦横深さ)が非常に大 
きければ同じ程度の嵌め合い感覚でも当然破損しやすくなりますが、相対 
的にホゾが小さめな場合でも、棚板を小さなダボなどで受ける場合を考え 
ていただけば分かると思いますが、静加重的なせん断力に対しては結構強 
いものです。ホゾ穴は角ノミでの加工が殆どだと思いますので、ある程度ホ 
ゾ
穴寸法が決まってしまいますが、小さめ小さめに選んでいくのも一つの方 
法だと思います。ただイスの場合だけはそうもいかない事が多く出てきます。 
一般的に家具で使う角ノミは6.4ミリ〜15ミリだと思いますが、15ミリの角ノミ 
を使い浅めのホゾにするか、6.4ミリを使い深めのホゾ穴にするか、また同 
じホゾ体積を差し込む場合にホゾをどんな寸法比にするか、一枚ホゾにす 
るか二枚ホゾにするかなどで、当然
ホゾの性質意味合いが変わってきます 
ので、ホゾ接合する部分は何が一
番必要なのかなど、何気ないホゾ一つで 
もなかなか奥の深いものですし、
面白いものですが経験で自分なりのホゾ 
ホゾ寸法の決め方を掴んでください。 
 
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