Challenge 2
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ホゾについて 60 2003.5.2記
丸ホゾは
何と言ってもイスに使われることが多いと思いますので、角度が
付いてくることが多くなりますが、前に書きましたように追い入れでは角度
を付けてドリルで穴あけするだけですし、茶矢印の接合部分もホゾを利か
して挿し込めば、イスなどではわりと収まりよく感じるものです。
またイスなどでは床の平面性の事もありますし、動荷重がかかりますので
イス全体がたわむことが多いものですが、部材が木ですから追い入れは
わりとうまく対応してくれるものです。
何度も書いていますように、胴付きは位置(角度、寸法)を決める大切な働
きがあるわけですが、
そこで胴付を付けますと二段目の左図のようになり
ますが、部材の形状か
らこうした胴付きは位置を決める働きが弱いですし、
イスなどではたわみがありますと、胴付が逆に支点となってホゾを抜く力が
働きますので、一考を要するところです。
また角度が付いてきますと胴付きの加工が厄介になりますし、丸ホゾです
から位置が決まりませんので、角度がなければホゾが回転しても問題ない
のですが、角度が付いてきますと組み立てにおいて位置を決めなければな
らないので、
難しいことになります。
そうした場合には左から二番目のように、角ホゾにすれば位置が決まりま
すのでこれも一つの方法になります。三番目の普通の角ホゾ(平ホゾ)にな
れば角度が付くだけで問題ありませんが、また右図のように角の部材を丸
ホゾにすれば、やはり部材に位置が決まりませんので厄介です。
どちらにしても丸ホゾは胴付を設けた場合には角度が付くと、ややこしいこ
と
になります。またホゾ穴部材も上図の白点線のように丸棒になった場合に
は、どんな場合でも胴付きをどのように処理するかの問題が出てくることに
なります。
丸棒の組み合わせは、ウインザーチェアやシェーカーチェアなどに代表され
るように、イスで多く利用されると思いますが、丸棒をそのまま差し込む追い
入れでは丸ホゾ穴の深さで位置(寸法)が決まりますので、深さは慎重に加
工する必要があります。
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