Challenge 2
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ホゾについて 37 2003.4.9記
一番下の図は赤矢印方向から見たところですが、灰矢印の接合部分と両
部材の面取り、組み立てを考えますと、面一では収まりが悪いので基本的
にはホゾ側に当たる挿し込む部材を大きくして、目違いを出しておくことに
なります。
またこうした三枚接ぎのような嵌め合いでは、緑矢印のような接合面は密
着させて接着剤の接着強度を上げるために、なるべく滑らかな平面に仕上
がるように、丸ノコやルーター、トリマでの加工を心がけます。
ホゾ先は開放ですから組み立てにおいても、この接合面を密着させるため
に黄矢印方向から、クランプなどで締め付けておきますが、均等に押さえる
ためになるべく面全体を覆う当て板が必要になります。
この接合部材の大きさ、寸法仕様や経年変化、負荷のかかり方などの使
い方により、ホゾ先が青矢印方向に開いてきてしまうことも考えられますの
で、そうしたことに対処するために前に書きました込み栓を、二段目の図の
白四角のように入れておくのも有効です。ただこの場合の込み栓はホゾの
抜け防止に働くのは勿論ですが、ホゾ先が開くことを抑える意味から、通し
の込み栓にして、さらに込み栓に楔を打つことになります。
前に(ホゾについて 26)込み栓のところで、例として載せた写真はこうした
意味の込み栓です。ただこの写真のホゾは写真からでは分かりませんが、
この欠き込み三枚接ぎを少し変えたものですから、次ぎに書いていくことに
します。
後一つホゾの抜け防止の方法について書いておきますと、桃矢印のように
バカ穴を開けて木ネジで締め付けます。勿論木ネジを見せたくない状況で
あれば、座グリをしてダボで埋めます。これはこのホゾだけのことではなく、
状況、仕様によりホゾが非常に浅くホゾとしては位置決めや、ズレ防止程度
で接合強度を期待できない場合などには、木ネジで接合強度を確保したり
することもできますし、他の場合でも全ての止めホゾに対して利用できる方
法ですから、
ホゾに木ネジもおかしな組み合わせかもしれませんが、こだわ
らずに状況により柔軟に対処してください。
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