Challenge 2
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ホゾについて 23 2003.3.26記
また別の意味でホゾ間のホゾ元部分を
、ノミで胴付き面に合わせて仕上
げる場合と、上図の赤点線のようにホゾ加工で少し残したままにしておき、
この部分は二段目の右図の桃点線のようにホゾ穴間をノミで落とします。
扱う木やホゾの仕様などによりどちらがとは言えませんが、ホゾ間の木口
を削るよりもホゾ穴間を掘りこむほうが若干作業が楽なように感じます。
どちらにしても軟材の通しホゾ向きの方法かもしれません。
どの程度ホゾ間を残すかは目的に合わせて加減しますが、わりと応用範
囲の広いものだと思います。
今までは一つのホゾを挿す場合を見てきましたが、家具では二段目の左
図(この図は作図の都合上ホゾとホゾ穴の部材が同じ幅寸法で書いあり
ます)の
ように、同じホゾ穴部材にもう一つ別の部材が同じ位置で直交し
て、合計
三本の部材を組み立てる場合が非常に多くでてきますので、その
場合を
見てみますと、ホゾの部材は同じ位置ですからお互いのホゾ先が
邪魔に
なりますので、それぞれのホゾが短くなってしまいホゾの接合力が
落ちて
しまいます。
一番単純には少しでもホゾを伸ばして、接触面積を増やせば良いことにな
りますので、三段目の左図は茶矢印方向の上から見たところですが、お互
いのホゾ先を45度(留め)に落としてホゾ長さを最大限にします。この留め
加工は微妙なところが有りまして、当然ですがホゾが長すぎればホゾ先同
士が当たり胴付き面
が空いてしまうことになりますので、ほんの僅かですが
接着剤溜まり分も見
込んであけた状態に仕上げます。
もう少し接合力を上げようと思えば、このホゾ先同士を接合させる方法が
考えられますが、右図のようにホゾ先を凹凸に加工して嵌め合うようにしま
す。これはホゾを一つの部材と見立てて板同士を L形に組む発想で、ホゾ
先を三枚組接ぎにするもので、見えないところに手間をかける指物的な細
工です。五枚七枚と増やすことも出来ますが、こうした方法は小さなものを
作る場合に向いている気がします。部材が大きければホゾも長くなり接合
力も大きくなりますし、作るもの全体の強度も総合的に上がっていますから
先の留め加工程度で十分でしょう。
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