Challenge 2
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構造について 153 2005.6.19記
和箪笥については全くと言って良いほど知りませんし分かりませんので、
ここでは極一般的な洋箪笥的な仕立て(あえて洋箪笥言う必要もないと思
いますが)の引き出しについて見て行くことに
します。
これは結構見落としがちになることが有るのではないかと思いますが、洋
箪笥的な仕立ての引き出しについても、チェストのように引き出しだけの
家具ばかりではなく、密閉構造の家具に引き出しを付ける場合も有ります
ので、どの程度の空間が有るかにより、ある程度引き出しの出し入れに
空気抵抗が影響してくる場合もあるでしょう。
また引き出しを付けるための構
造として桟などを入れることになる場合は、
スペースの有効利用で引き出
しの奥行きを出来る限り大きく取る事で、引
き出しの後(奥)部分で空気の
密封状態ができてしまうことから、最後の引
き出しの押し込みが重くなって
しまうことも起きて来ますので、とにかく引き
出しの出し入れで空気がうまく
逃げるようにして、引き出しの出し入れでな
るべく空気抵抗が出ないように、
構造なりそれなりの処置を施していく必要
があります。
一つ例を挙げておきますと、写真は Challenge において別の件で載せた写
真ですが、引き出し付きのキャビネットで F クランプで、締め
付けている部
分は引き出しのレール部分(下と横桟)になりますが、写真右
側下の部材に
丸穴が開いていることが分かると思いますが、ここはキャビ
ネット後ろ側で
引き出し奥部分に当たり、この場合は引き出しの容積を少
しでも大きくする
ために、裏板間際まで引き出しの奥行きを延ばしています
ので、上で書きま
とから、その逃げとして丸穴をあけて空気の逃げ道を作
ったものです。
こうしたことに限らず扉などでもそうですが、密閉状態になる箱物家具では
空気の流出入については意識しておく必要があります。
これについてはこの Challenge2 の「構造について13」で、扉の開け閉めに
ついて少し書きましたが重複して再度触れますと、図は観音扉の突合せ部
分を表わしていますが、内側(箱内部側)部分を図のようにテーパーカットし
ておくことで、青矢印のように扉を開閉する時には、多少なりとも空気の流
出入抵抗(空気抵抗)が減る傾向あると思いますが、一寸頭でシミュレーシ
ョンしたり実際に扉を作る時に体感してみてください。
このテーパーカットの他の意味については「構造について13」を参照してい
ただければと思います。
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