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構造について 29 2004.9.20記

のイスの座は当たり(座り心地)を考えて曲面やRを付けたりするよう
に、当然アームの場合も腕のフィット感を良くするために、曲面やRを付
けたりすることも出てきます。これはイスの座でもそうですが、座を掘り込
んであればスッポリお尻が収まる感じになり、当たりが柔らかくなって確か
に快適なものですが、逆に位置を強制されることになりますので捉え方は
さまざまだと思いますが、良し悪しのところもあるんではないかと思います
ので、どんなイスを目指しているかなど色々な面から考えていく必要があ
ります。

アームにおいてもフィット感が良くなりますが、座面以上に色々な状態、姿
勢で腕を置く可能性がありますから、曲面やRに合った時には快適ですが
、全ての状態で同じ快適性を求めるのにはなかなか難しいものがあると思
います。また肘だけをアームにつくようなこともあると思いますが、そうした
範囲にRが付いていたり曲面であったり幅が狭いと、肘の座りが悪くアーム
から肘が外れてガクッと来てしまうようなことも起きてくると思いますが、こう
したことだけを考えると平面である程度の幅が有ることが一番ではないかと
思います。また腕自体をアームに置いてある程度安定感を感じる幅を考え
ると50〜60ミリ程度は欲しくなるところだと思いますが、椅子全体のバラン
スや外形寸法的なことも有りますので、アームだけで考えていくわけには行
きません。言うまでも無いことですが、オールマイティーなイスは無理があり
ますから、使い道に合わせてイスの仕様を考えるように、アームもそれに習
ってただ腕を乗せることができれば良いというものではありませんので、ア
ームも使い方に合った仕様を考えていくのが一番でしょう。

ただこうした機能的なことの追求は一番大切なことですが、アームは機能
もさることながら見た目的な影響も大きい部分ですから、デザイン的なこと
も非常に大切な部分になりますので、椅子全体のバランスを見ながら考え
ていくことになります。なんでもないアーム一つも考えていくとなかなか難しく
奥の深い部分です。
勿論これだけでなくアームの構造、製作的な事も大切なことですが、物理的
な負荷も結構かかる部分ですから、強度も良く考えておく必要があります。
特に丸部分は長年の使用に耐えるように強固に作り上げておく必要が有
りますので、全体の構造を含めて設計加工組み立て共に気の抜けない部分
です。


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