Challenge 2
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ホゾについて 128 2004.5.13記
次ぎに
通しですから木端から見たところで表わしますが、上の図はさねを
蟻形にして、反り止めの部材は相応の蟻溝を掘って差し込んだもので、
基本的にこうした縦横の蟻挿しは嵌め合いを適度に利かせて(吸い付き)、
反りは反
り止めで止めて、木の伸縮の違いは溝の中を自由に滑らすこと
で逃がしますので、一番理に適った方法だと思います。当然ビスなどは必
要ありませんし、接着剤も使いません。ただこの場合は木端の伸縮(目違
い)がどうでるかわかりませんので、位置決めの為にビスなどで支点を決
めてやる必要も出てくるでしょう。
勿論端嵌めですから木端の処理が厄介な部分になってしまうのは同様で
すが、片側木端からの挿し込みになりますので、片側だけは止めにするこ
とはできます。
二段目の図は端嵌めのコーナー部分を留めにして、木口が表に出ないよ
うにしてしまったものですが、留め部分は見てくれを考えれば当然木の伸
縮(反り)があっても隙間ができないようにしておきたい部分ですから、接
着剤は留め部分には必ず塗布しますし、ビスも緑矢印のように必ず留め
部分辺りには必要です。
両側を留めにすることもできますが、縦横木の伸縮が違いますので、留め
部分がすいてしまったり、図のように木口割れが起きてしまいますので、あ
まり大きいものには向きませんし、基本的には理に適っていない方法です。
これは突き付けですから、さねを設けて本ざねにすることもできますし、更
に通しホゾを設けることが出来るのは初めに書いた突き付けの端嵌めと同
様です。
突き付けの端嵌めを最後に一つ挙げておきますが、これは板接ぎで挙げた
ものを端嵌めに用いたものですが、これも通しですから木端から見たところ
で表わしますが、下の図のように片側を山形の凸に加工し、もう片方は谷方
の凹に加工しますが、矢筈接ぎとかひぶくら接ぎと言われているものの端嵌
めへの応用です。
基本的には端嵌めの初めに挙げた突き付けと変わりませんので、細かいこ
とについてはそちらを参照していただくこととしますが、突き付けに比べれば
嵌め合いになりますので、接合はしっかりしたものになります。
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