Challenge 2
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ホゾについて 120 2004.4.27記
凹側の加工は丸ノコや
トリマなどで切込みを入れるだけですし、凸側も丸
ノコやトリマ、ルーターなどで欠き取るだけですから非常に簡単です。どち
らかと言えば小物向きだと思いますが、凹側の溝などは丸ノコの刃幅(2〜
3ミリ)
で十分です。
これは片胴付きホゾですから、当然嵌め合いのホゾの利かせかたが、接
合強度に影響してきます。止めホゾですから胴付き部分がしっかり密着す
るように、緑矢印部分のホゾ先は、溝深さより少し控えて加工することに
なります。それと小さなホゾですが、ペーパで一こすりして入り面を取った
状態にしておきたいところです。
これは通しですから上図のように接合部分が見えますので、一手間かけ
て見えがかり側に肩を付けて二方胴付き状態として、ホゾ(小根)部分を
隠しても良いでしょう。
次ぎに二段目の図にように、木口を突き付ける側の板厚に余裕のあるこ
とが前提ですが、
雇いざね接ぎを取りれることができます。基本的には雇
いざねは部材のセンターに入れますが、少しでも木口から離したい場合に
は黄点線のように内側にずらします。
勿論この場合も雇いざねは必要があれば、溝を止めにして隠しても良いで
しょう。
ビスケットと同じことですから、今はこうしたところにビスケットを使われるこ
とが多いと思いますが、ビスケットは寸法的に制約が有りますので、小物で
はまだまだ雇いざね接ぎも捨てがたいものが有ります。
次ぎに三段目の図のように突き付ける側は木口をテーパーカットし、受け
手側は相応の蟻形の溝(欠き取り)を掘ります。初めに書いた突き付けは
位置が決ま
りませんので、思いのほか組み立てにくいものですが、こうする
ことで蟻形
の特長を生かすことができ、組み上げれば吸い付きで青矢印方
向へ部材
が押されてしっかり決まります。
一箇所だけ見ると蟻組みと捉え難いですが、一点差線のように箱を組むこ
とを考えれば、灰矢印の両木口テーパーカットした板は全体が一つの蟻ホ
ゾで、両側の板の溝が蟻ホゾの入る蟻溝を形作っていることになりますの
で、これも蟻形の特長を応用生かしたものと捉えて良いでしょう。
また赤矢印部分は胴付きと捉えることもでき、位置を決める働きをしてくれ
ることになりますが、これも突き付けと同じように接着だけでは心もとないの
で、釘やビスを併用しておきたいところです。
トリマ、ルーターの蟻溝ビットや昇降盤(軸傾斜のできる丸ノコスタンド)があ
れば、加工はわりと容易でしょう。
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