Challenge 2
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ホゾについて 118 2004.4.23記
留め接ぎについてはまだ他にも色々有りますがおおよそ書きましたので
終わりにしまして、次ぎに板
の木口同士をL字に接ぐ方法について書いて
いきますが、これにつきまし
ては先に木口同士をL字に接ぐ場合に、開放
型では三枚接ぎがこうした
組み接ぎの基本と捉えて良いのではと書きまし
たように、板物を刻んで組み接ぎにする場合は、それ相応の三枚接ぎを
いくつも並べたことになりますので、そちらを参照していただくこととして、
それに類するものについてはなるべく省略して、それ以外のものについて
少しだけ書いて
いくことにし
ます。
上の図はL字のただ突き付けただけのものになります。これはもう書くまで
もないことですが、一応書いておきますと接着剤だけでは何ともなりません
ので、緑矢印のように最低でも釘だけはほしいところです。こうしたところ
の釘やビス止めおよびダボ埋めに関しては、この Challenge2 のホゾにつ
いての初めの方で書いていますのでそちらを参照していただくとして、相手
が木口ですから釘、ビスの利きが悪いので、少しでも接合力を高めるため
には釘、ビス共にたとえ僅かでも角度を付けて、なるべく垂直には刺さない
ようにします。
また釘はスクリュウ釘や出来る限り長いものを使いたいところですし、ビス
などもタッピングビスなどのようにネジ山がよく効くものを使い、こちらもなる
べく長い物を使いたいところです。コーススレットのようにネジ山の荒いもの
はベニマツのような軟材では特に不向きです。
この突き付けでも丁重に仕上げてしっかりビスを利かせれば、かなり強固
に組み上がりますので馬鹿にできません。非常に大きい荷重がかかるとこ
ろや捻りや動荷重がかかり続けるようなところでは一寸辛いものがありま
すが、静加重的なところでは問題なく活用できますので、引き出しなどの側
板と向板(奥)
の接合などはこれで十分な実用強度が得られますし、小物
などでは全てこれで対応できるでしょう。
ただの突き付けは非常に簡単な接合方法ですが、これが組み立てにおい
ては結構厄介なところがありまして、ホゾや組み接ぎでは嵌め合いで位置
が決まりますので、加工は大変ですが組み立てにおいては気楽なところも
ありますが、突き付けでは位置が決まりませんので神経を使います。
こうしたところも組み立て方法や冶具を工夫するなどして見てください。
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