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その他のホゾ、構造について 13 2002.4.30記

  天板 センター分割左右跳ね上げ式  

 幕板については、薄い一枚板で作れば一番シンプルで軽い扉が出
来ますが、幅広になりますと入手が難しくなりますので、その場合に
は複数の板を、板目であればなるべく見栄え良く並べて接いでいきま
す。また柾目であれば、なるべく継ぎ目が判らない様に並べて接いで
いきます。
板接ぎは雇ざねで良いと思いますが、この時幕板は普通10ミリ程度
で作りますので溝の加工を考えて雇ざねは3ミリになるでしょう。
また、ワードローブ(洋服ダンス)やリビングボード等の大きな家具に
なれば扉もかなり幅広になりますので、ライティングデスクの所で書き
ました写真の様に、幅狭の板をたくさん並べて扉の裏から相欠き打ち
付け接ぎで組んでしまうのもなかなか良い物です。これは、ワードロー
ブ等の奥行きの有る家具の側面などにも活用できますし、なんといっ
ても幅を気にせずに作る事が出来るので助かります。右の写真は扉
ではありませんが、前面を相欠き打ち付け接ぎで組んだチェストです。
また、図の様に横框をラダーバックの様に増やしてしまい、幕板は横
にして使います。もちろん縦で考える事も出来ますし、組み合わせる
事も出来ます。こうする事で幕板を接がずに作る事が出来ます。

また、この幕板だけでは少し物足りない場合には、Exhibitionに有りま
キャビネットの扉の様に、桟や格子などを加えるのもなかなか素敵
な扉が出来ると思います。この、桟や格子等は本当にさまざまなパタ
ーンが考えられますので、是非挑戦してみてください。
また、桟や格子等は色々考えていくと建具の世界に入り込んでしまい
ますが、幕板の代わりにガラスを入れても良いですし、その他にも和
紙や布を張るのもなかなか面白い物が出来るでしょう。

この時に横框と縦框は、図の丸部分の様に横框を1ミリ程度控えて
おきます。ただし、裏面は幕板を落とし込む場合は表と同じ様に、切欠
いて張る場合には面一にします。切欠いて張る場合にも1ミリ程度控え
る事も出来るのですが、引き扉であれば問題ありませんが、開き扉で
は見た目がいまいちです。
これは確か面散りと言われている方法ですが、こうする事で多少の狂
いが出ても問題無く組み立てる事が出来ます。当然目違い払いは不
要になりますし、立体感が出てきます。また、面一では框の内側を収ま
り良く面取りする事が出来ませんが、面散りにする事で縦框はわずか
な糸面が、横框は自由に面取りが出来るようになります。
この発想はいろいろな所に応用する事ができると思いますので試して
みてください。上記で例に挙げたキャビネットの前面左右の柱は少し変
形では有りますが、この発想で作って有ります。
図はその断面ですが、横框は矢印寸法2ミリ控えて有ります。また、
縦框は矢印寸法5ミリになるRが付けてあり、これは側面を組み立て
た後にカンナで削り跡を残して仕上げますが、こうしたRを付けた削りは
逆目が起きにくいので助かります。
これで横框の目違い払いは不要になりますし面取りは自由になります。
また、普通の面散りよりも更に立体感が出て、縦框に付けたRと相まっ
て独特の雰囲気になります。
この事で逆にホゾ加工はセンター振り分けが難しくなりますので一手間
かかりますし、全体を組み立てた後に傷をつけたり等の場合はR部分の
修正削りが難しくなりますので神経を使います。

「その他のホゾ、構造について 14」で 続きを書いていきます。


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