−ヘッド改造編−
そこでMORYは考えた. そうだ,YN君から購入した”'78 MUSTANG(命名:Kangoo)”もラージヘッドだ. こいつをデジカメで撮影して,ロゴを作ってしまおう!早速ムスタングを取り出したが,そこで気付いた. 「あっ,”MUSTANG”って書いてある!」(あたりまえか・・・.も〜YNぅ〜) と,YN君に罪はないのだが(しかも全く関係ない),そう考えることで少しはMORYの気が晴れた.α波で満たされた MORYの頭脳には,またもや名案が浮かんだ. 「え〜い,”STRATCASTER”の文字くらい,多少ウェイブがかかってたとしても何とかなるわい」.そう,名案とは”自作” なのであった.ははは・・・.幸い画像編集は年賀状などで慣れている.まあ,あれこれ考えるより,まずはやってみよう. まずは,撮った写真から”Fender”の文字だけを切り抜く.これが結構手間がかかるのよね〜.慎重にマウスを操作し, 震える手でロゴ以外の背景を消していく.根気のいる作業だ.(決してヒマじゃないぞぉ〜) |
![]() ↑写真4 YN君ムスタングのヘッド写真.当然のことながら,横の文字は”MUSTANG”って書いてある |
1時間くらい経ったろうか,なんとか無事にロゴを切り出すことができた.なかなかの出来だ.あとは”STRATOCASTER”のウェイブ した文字と,シリアルナンバーを書き込むだけだ.
慎重にフォントの種類を選び,文字サイズも調整しいざ挑戦.しかしこれがまたまた苦難の連続だった.一文字ずつ文字を微妙に
ウェイブさせながら並べていく.出来た!と思っても文字がデコボコだったり,バランスが悪かったり,ヘッドの形状に沿って
曲がっていなかったり・・・.その度ごとに修正していった.
しばらくしてようやく完成.気がつけば更に1時間近く経っていた.とりあえず紙にプリントアウトしてヘッドに 合わせてみる.おぉ〜,完璧!そして,あらかじめ購入していた”TATOOシール(刺青シール用の紙)”にプリントアウトし, ようやく完成! | ![]() ↑写真5 完成したロゴ.さて,シリアルナンバーは何の番号にしているでしょう? |
第5章 ロゴ改良作業開始
よし,ロゴのシールは出来た.あとは現状のかっこ悪いロゴを消して,Fenderもどきシールを貼りつけるだけだ.ワクワクしながら紙やすりを取り出し,ヘッドのロゴ部分を擦る.ひたすら擦る.いっぱい白い粉が出てきた.おぉ〜だいぶ削れてるぞ!しかし現実の壁にぶち当たる.
【あれれ,労力のわりに全然消えてくれないぞ・・・.ぬぉわ〜,えらい塗装が分厚いやんけ!】
う〜ん,しょっぱなからこんな苦難があるとは・・・.これではナンボ時間があっても足りない.MORYは考えた.
【よし,塗装を削り取ってしまおう.】
職業柄,表面を削るには”スクレイパーという道具(お好み焼きのコテみたいなやつ)”があると便利と知っているのだが,残念ながら持ってない.いろいろ考えながら工具箱をまさぐる.
まずは棒ヤスリを発見.しかしロゴの部分だけ削るのはちと難しい.木まで削ってしまいそうだ.しかたなく却下.さらに探す.デカいカッターナイフがあった.刃で削るのは無理があるなぁ〜と考えながら良く見ると,「刃をポキッと折ったところの断面」がコテっぽい.試しに削ってみる.おっ!エエ感じで削れていくぞ!刃が微妙にしなり,いけそうだ.
ということで作業再開.
![]() |
←写真6 作業途中の様子.思ったより塗装が厚くて,なかなか消えてくれない.慎重に削らないと表面がボコボコになって,後の仕上がりに影響する. 慎重に・・・慎重に・・・.(だからヒマやないって!) |
![]() |
→写真7 何とかロゴが消えてくれた.写真上のカッターナイフの頭部分で削りました.なお,写真下の白い粉が削りカスです.お〜たくさん削れたぞ! |
ようやく,ロゴが消えてくれた.あ〜手にマメができそう.今度\100均一などでスクレイパーを買っておこう.
削った表面を整えるために,紙やすりで平滑化していく.さあ,いよいよFenderロゴシールを貼るぞ!どんな感じになるのか楽しみ!
第6章 ヘッド部分完成!
第4章で作ったシールは”TATOOシール”と言って,その名のとおり刺青のシールだ.水で濡らして貼ると,プリントした絵が転写されるしくみだ.
はやる気持ちを抑え,ずれないように慎重に位置決め.よし,大きさも角度もいい感じだ.シールの上から濡れたティッシュで水を含ませ貼り付けて行く.これまた慎重に台紙を剥がすと,”Fender”の文字が浮かび上がった.”おぉ〜かっちょええ〜!”.よく見ると微妙に空気が入り込んでいる.手荒に扱うと破れてしまうので,これもティッシュで丁寧に処理.よし,完成だ.第一段階終了!
前述したように,このシールは非常に破れやすい.このままだと,いつか消えてなくなってしまうし,ロゴ剥がしで塗装も剥いでしまったので,クリア塗装し保護することに.ホームセンターで家庭用のスプレーを購入.実はこの塗料にもコダワリがあった.レリックに必要な塗料だったのよ.詳細はあとあと紹介していくね.
とある雪が降る深夜,塗装作業に取り掛かる.ムラにならないようキレイに仕上げるには,薄く何回も吹き付けることが大切だ.というのも,実は愛器MORYも茶色に塗ってた時期があったの(ナウマン@M大初ライブ時のギターは茶色).その時に経験したの.ということで,本題に戻る.
1回目の塗装開始.スプレーは有毒なのでベランダにて作業.なんでこんな日に限って雪が降ってるんや〜!2〜3秒間全体にスプレーし乾かす.チビっとしか塗れてないけどここは我慢.乾くまで30分くらい待って,再度塗装.このような作業を5〜6回繰り返すと,表面に透明なクリア膜が現れてくる.お〜”らしく”なってきた.感じええやないの.でも,それと同時に削った部分がひと際白く見え,元々の部分の色の差が目立ってきた.
う〜ん.・・・むふふ,実は予想していたことなのだ.ここで某メーカーの靴墨登場!というのも,インターネットでaged加工(経年変化)を調べていたときに,”簡単なリペアのわざ(伊東家の食卓的?)”として紹介されてたの. 靴墨のノリを良くするため,細かいサンドペーパーでヘッドを磨く.そしてそいつを塗るとあら不思議,”日焼けしたメイプルっぽさ”が出てくるやないの!おぉ〜. 深みを増すために,再度塗装と磨きを繰り返し.10回以上はやったかな.多少白さは残っているものの,ほとんど違和感がない状態となった.よしOKだ.仕上げのため,サンドペーパーの粗めから極細の順で磨いていき,コンパウンド(歯磨き粉みたいなやつ)で磨く.ひたすら磨く.よし,完成だぁ〜! |
![]() |
→写真8 完成後のヘッドとボディーの2ショット.結構うまくできたでしょ?ちなみに写真したの丸いやつが今回使った靴墨.結構重宝しました. |
もうすぐボディーと合体させてあげるよ!次はボディー側の加工だ!
《ボディ改造編へ続く》