カバの上に蛙が乗った根付。「正次」というサインが裏に彫ってある。作者の銘だろう。根付は「たばこ入れ、印籠などのひもの端につけ、帯にはさんだ時に落ちないようにする細工物」だが、今風に言えば携帯ストラップのようなものだろう。いつの時代か分からないが、どこかにカバ好きな人がいたのだろう。
Kさんと、4年がかりでがんばった仕事が終わった。その記念ということで、ありがたくいただいた。「世田谷ぼろ市で、カバの根付を見つけました。江戸時代から続くアンティークや日用品を売る市です。200店くらいが年に2回たつ、全国的にも有名な市です」と。そこなら見つかるだろうと、必死で探してくださったとのこと。「見つけた時の喜びは、これがコレクターの喜びと納得しました」と。仕事と同じような、Kさんの必死な姿が目に浮かぶ。カバコレクションにハマられないか心配だ。
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◇日本。根付(カバと蛙)。5p。Kさんより。 |
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