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10年前、出張の隙間の時間にロンドンで、カバを探した。仕事の会議ではたどたどしい会話しかできず、緊張した出張だったが、店員さんとカバの話をしていたら、その緊張がほどけてくる感じがした。
Royal Crown Derby社の色鮮やかなペーパーウェイトのカバ。「日本の伊万里の技法を取り入れたもの」とのこと。模様は派手で、カバがハレの日に着物を着ているようであり、鯉のぼりのようでもある。アフリカ生まれの動物を、東洋の技法で作品としてしまっているのは、すごい。カバコレクションにタブーはない、と思った。
このカバを見ていると、そのころの自分の姿が少しずつ思い出されてくる。
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