◎大阪。ひより工房。陶器。 |
これ以上ないほどシンプルなデザインがおもしろく、素敵だ。全体はカバだが、よく見ると、耳も目もシッポも造形が違う。おまけにヘソまである。しかし、正面から見た顔、胴体のズンドウ感は、カバそのものだ。
「カバのハニワ」と呼べると思う。作者はまず、じっくりとカバを観察したり、資料を集めたりしたのだろう。しかしその後は、それらを忘れて、粘土に向かって、ひたすら余分な部分を削り続けたように思われる。
観察に基づいて「足し算」をするのでなく、思い切って「引き算」を続けた作品だと思う。その潔さがカッコいいと思う。 |
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