富山県高岡市。作者不詳。銅製文鎮。長さ6.8p。 |
京都市役所西の清課堂という金属工芸店に、錫や銀の花器、香炉などが並んでいた。店内を一回りしてから、「カバのものありますか」と聞くと、急に店主の顔がゆるんだ。カバとサイがいた。京都製ではなく、富山製とのこと。
カバを持つとずしりと重く、表面にはヤスリで磨いた跡が残っていた。顔の表情、体の線が独自。手間ひまかけられたことが伝わってきた。地味だけど、ていねいな仕事は、見て、さわって、あきない。パンフレットによると、「各種金属素材を、宮中、神社仏閣、茶道家元に納めてきた」「現代感覚に溢れた金工品を創り出す専門店として努力」とのこと。
12年前に発見。このころ、会議の隙間の時間に散策して、土の匂いのするカバを見つけ出すことが楽しみだった。
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